Patrol guidance巡回指導とは

    地方貨物自動車運送適正化事業実施機関(各都道府県トラック協会など)が、貨物自動車運送事業者の営業所へ訪問して、法令遵守・安全管理体制を確認、指導する制度です。監査とは区別され、巡回指導は 指導、助言が中心です。
    巡回指導では定期巡回と追加巡回があり、定期巡回の初回は、営業開始後3〜6か月以内を目安に行われています。初回の評価が良好(A評価など)だった事業者は、その後は 2〜3年程度のサイクルで巡回指導が実施される傾向があります。
    一方、追加巡回とは巡回指導の結果、改善が必要とされた場合に改善状況の確認のための再訪問することを言います。
    巡回指導で行われる確認は主に7分類38項目です。
    これからこの38項目について説明をしていきたいと思います。

  • 区分1 事業計画等

    ①主たる事務所・営業所の名称・位置に変更はないか

    確認される点としては、営業所・車庫・休憩睡眠施設が許可内容と一致しているかどうかです。
    また、車庫を勝手に移転したり、間借りしていたり、又貸ししていないかなども確認されます。
    営業所では標識や掲示物があるかどうか、事業者名と許可番号、運賃表の掲示の有無も重要です。
    確認帳票類としては事業計画認可書、営業所・車庫の使用権限書類(賃貸借契約書)などとなります。

    ②営業所に配置する事業用自動車の種別・数に変更はないか

    緑ナンバー車両数は届出内容と一致しているかが確認されます。売却したのに減車届を出していないことで不一致になりますが、売却先に減車届を依頼するとこのようなケースが生じやすくなります。
    確認帳票類としては、車両台帳、車検証の写しなどです。

    ③車庫の位置・収容能力に変更はないか

    車庫が許可どおり存在し、全車両が収容可能かの確認で、確認帳票類としては、車庫配置図、使用権限書類です。
    台数増で物理的に車両が入らないケースや無断の臨時車庫使用はNGとなります。

    ④乗務員の休憩・催眠施設の位置・収容能力が適正か

    乗務員が実際に休憩・仮眠できるかの確認です。
    確認帳票類としては施設平面図、写真などですが、名目だけの存在は厳しい評価となります。
    仮眠施設を設けておらず、仮眠は車内・・・では不適です。

    ⑤同施設の保守・管理が適正か

    施設として存在し、清潔・安全に維持されているかが確認のポイントになります。
    帳票類として清掃記録簿を作成することをお勧めします。
    倉庫化・物置化は論外。減点対象となります。

    ⑥届出事項の変更はないか(役員など)

    法人情報や事業内容変更が届出済かどうか、の確認です。
    確認帳票類としては変更届控え、法人登記簿謄本などですが、役員変更の届出を失念しているケースが多く見受けられます。

    ⑦自家用車両による違法営業類似行為(白トラ)はないか

    自家用車両で有償運送していないか、の確認です。
    確認帳票類としては車両台帳や請求書です。白トラ営業は事故時に発覚しやすく、その処分は非常に重い内容となります。

    ⑧名義貸し・事業の貸渡等の不正はないか

    実体のない緑ナンバー運用は無いか、の確認です。
    確認帳票類としては、雇用契約書、社会保険・労働保険の加入証明書、源泉徴収票などです。不正が認められた場合は巡回指導のレベルではなく、監査へ移行となります。

  • 区分2 帳票類の整備・報告等

    ①事故記録が適正に記録・保存されているか

    確認帳票類としては事故記録簿などです。軽微な事故でも記録しておくことをお勧めします。
    記録項目は8つあります。
    1.乗務員の氏名 
    2.自動車登録番号 
    3.事故発生日時 
    4.事故発生場所 
    5.事故当事者 
    6.事故の概要 
    7.事故原因 
    8.再発防止対策

    ②自動車事故報告書を適正に提出しているか

    事故報告書の提出が義務付けられている事故の種類は17種あります。
    1.転覆事故 
    2.転落事故 
    3.10台以上関連事故 
    4.火災事故 
    5.接触事故 
    6.10名以上の負傷者事故 
    7.死傷者事故 
    8.飛散漏洩事故 
    9.コンテナ落下事故 
    10.酒気帯び事故
    11.疾病事故 
    12.救護義務違反事故 
    13.車両故障 
    14.車輪脱落事故 
    15.架橋架線鉄道施設損傷事故
    16.高速道路における3時間以上の通行禁止状態 
    17.国土交通省大臣が必要と認めた報告を指示したもの

    ③運転者台帳が適正に記入・保存されているか

    記入すべき内容は9項目あり、運転者でなくなった場合には3年間保存義務があります。
    1.作成番号および作成年月日 
    2.事業者の氏名又は名称 
    3.運転者の氏名、生年月日及び住所
    4.雇入れの年月日及び運転者に選任された年月日 
    5.免許証に関する事項
    イ-免許証番号および有効期間
    ロ-免許年月日及び種類
    ハ-免許条件 
    6.事故の概要 
    7.運転者の健康状態 
    8.適性診断の受診状況
    9.写真

    ④車両台帳が整備・保存されているか

    所属車両の諸元や点検整備の記録などを車両ごとに記載して保管し、各車両の状況の把握及び保守管理上の資料とするものです。

    ⑤事業報告書・事業実績報告書を提出しているか

    事業報告書は毎事業年度にかかる事業報告書で届出時期は毎事業年度の経過後100日以内です。
    また、事業実績報告書は前年4月1日から3月31日までの期間にかかる事業実績報告書で毎年7月10日までが届け出期限となります。

  • 区分3 運行管理等

    ①運行管理規定が制定されているか

    運行管理規程とは、安全運行を“仕組み”として管理しているかを示す設計図で、運行管理を人任せ・口約束ではなく、組織として行っているかを見るための最重要書類の一つになります。
    目的は、
    ①事故防止(安全確保)
    ②法令遵守(点呼・時間管理など)
    ③責任の所在を明確にする 
    の3点です。つまり誰が、いつ、何を、どのようにやるかを明文化して、属人化を防ぐためのものです。
    営業所ごとに、必ず作成・備付が義務付けられている社内規程で、提出義務はありませんが巡回指導・監査では必ず提示を求められます。

    ②運行管理者を選任・届出しているか

    事業者は、国家資格者である運行管理者を選任し貨物の安全確実な輸送について万全を期すための業務を遂行させることが義務付けられています。
    確認帳票は選任届、資格証です。

    ③運行管理者に講習を受講させているか

    運行管理者講習は、2種類あります。
    1.基礎講習 
    対象者:運行管理者試験を受ける予定の人、運行管理補助者として選任される人
    2.一般講習(巡回指導で最も重要)
    対象者:すでに選任されている運行管理者
    受講頻度:2年に1回以上(必須)
    確認される帳票:運行管理者講習修了証(原本または写し)、運行管理者選任届(整合性確認)

    ④事業計画に沿った運転者の確保がなされているか

    この項目は単にドライバーが何人いるかを見ているのではなく、次の3点の整合性を見ています。
    1.事業計画(許可内容) 車両数、運行形態(地場・長距離)、稼働日数
    2.実際の運行実態 1人1台か、兼務・掛け持ちがないか、長時間連続運転が常態化していないか
    3.法令(改善基準告示) 拘束時間、休息期間、休日
    この3つが無理なく成立しているかが判断基準です。

    必ず見られる帳票類:運転者台帳、雇用契約書、勤務割表、運転日報、点呼記録簿
    補足的に見られる帳票類:賃金台帳、タコグラフ記録、事業計画認可書

    ⑤過労死防止に配慮した乗務時間等が適正に管理されているか

    この項目での確認事項は単に「長時間働いていないか」ではなく、次の3点の整合性を見ています。
    1.改善基準告示を理解し、基準内で運行しているか
    2.管理者が把握・是正しているか
    3.無理な体制(人不足・欠車)を放置していないか
    「偶発的な超過」か「構造的な過労」かが評価を分けます。
    法令の基本(最低限ここは必須)
    改善基準告示(貨物・概要)
    1日の拘束時間:原則13時間以内(最大15時間)
    1日の休息期間:継続11時間以上(最低9時間)
    1か月の拘束時間:284時間以内
    1年の拘束時間:3,300時間以内
    連続運転時間:4時間以内(休憩30分以上)
    確認帳票類:運転日報、勤務割表、点呼記録簿、運行記録計(タコグラフ)

    ⑥過積載による運送を行っていないか

    確認点は「過積載を“していない”か」ではなく「過積載を“防止する仕組み”があるか」です。
    一度でも発覚すればアウト、ではなく常態化・黙認・放置が最大の問題と判断されます。
    過積載の基準:最大積載量(車検証記載)を超える積載はすべて違反
    例外なし(短距離・現場内でもNG)
    責任者:運転者、事業者(運送会社)、荷主の3者責任となります。
    確認帳票等は車検証(最大積載量確認)、運転日報、運行指示書、点呼記録簿

    ⑦点呼の実施・記録・保存が適正か

    点呼とは、運行前・運行後に運転者と管理者が対面または通信で行う確認作業で、目的は主に3つです。
    安全確認:健康状態、睡眠不足、酒気帯びの有無
    車両確認:整備・点検の実施確認、積載状況
    法令遵守:乗務時間、拘束時間の管理、違反防止
    形だけやっているのではなく、事故防止に機能しているかの確認となります。

    点呼の種類
    出庫前点呼:運転前の健康・酒気・運行指示・車両点検確認
    帰庫後点呼:運行後の状態確認、異常の報告、事故・違反の確認
    随時点呼:長距離運行中や異常時の電話・無線での確認
    運行管理者が点呼を行うのが原則ですが、補助者が行う場合は規程で明記し、記録を残す必要があります。

    点呼の記録に必要な内容
    出庫前・帰庫後点呼で最低限記録する項目
    運転者氏名:誰が運転するか
    健康状態:疲労・体調・睡眠時間
    酒気帯び:アルコールチェック結果
    車両確認:点検の有無・異常の有無
    運行内容:行き先、積載量、注意事項
    時刻・氏名:点呼を行った日時と管理者の氏名

    点呼記録の保存期間:点呼簿(運転者台帳・日報含む)は3年間

    ⑧運転日報等常務記録の作成・保存が適正か

    運転日報等乗務記録の目的
    運行状況の記録:走行距離、運行ルート、時間  
    安全管理の根拠:点呼・休息・勤務時間との整合性  
    法令遵守の証拠:道路運送法、改善基準告示の確認資料  
    事故・違反の追跡:事故や過積載、過労運転の有無を確認
    記録そのものではなく、実務運用が法令に沿っているかを確認します。

    保存期間:3年間

    ⑨運行記録計の記録・保存・活用が適正か

    運行記録計(タコグラフ)の記録・保存・活用が適正かは、巡回指導における運行管理・過労防止・法令遵守の核心です。
    運行記録計の目的:運行記録計(タコグラフ)は、運転者の運行速度・走行距離・運転時間・休憩時間・エンジン稼働時間を自動で記録する装置です。
    記録対象:運転時間、休憩・仮眠時間、走行距離、速度(最高速度・速度超過)

    保存期間:1年間以上保存

    ⑩運行指示書の作成・指示・携行・保存は適正か

    運行指示書の目的:運行指示書とは、運行管理者が運転者に具体的な運行指示を行い、その内容を記録する書面です。
    目的:運行内容の明確化、ルート・積載物・時間などの指示、安全管理
    過労運転防止・休憩指示・注意点の周知、法令遵守、運行管理者責任の証拠
    過積載・速度超過・拘束時間の管理
    指示書が単なる形式ではなく実際に運行管理に活用されているかが確認されます。
    作成者:原則として運行管理者
    補助者が作成する場合は規程で明記
    記載必須項目:運転者名、車両番号、出発地・目的地、運行日・出庫・帰庫予定時刻
    積載物と数量(過積載防止)、特記事項(荷扱い注意、休憩場所、交通規制など)
    作成者・確認者の署名・捺印
    指示方法:口頭+書面で確認するのが基本
    長距離運行や特殊貨物では書面携行が必須

    保存期間:3年間  
    紙・電子媒体どちらも可

    ⑪乗務員に対する安全確保のための指導監督が行われているか

    運転者に対する日常的な指導・監督がきちんと行われているかを確認する項目です。
    目的:
    1.事故防止:過労運転・速度超過・過積載・違法行為の予防  
    2.法令遵守:道路運送法・改善基準告示・安全規程の徹底
    3.安全意識向上:定期的な安全教育や指導を通じて安全文化を醸成
    形式だけの教育ではなく、実務に反映されているかが確認されます。

    定期的・計画的な指導
    安全運転講習・法令遵守講習
    過積載防止・荷扱い・積込み指導
    過労防止・休憩管理・勤務時間管理指導

    個別指導
    違反歴・事故歴のある運転者への重点指導
    高齢運転者・新人運転者の特別指導

    確認帳票類
    安全教育記録簿・指導記録簿
    点呼簿・運転日報・運行指示書
    過去の事故・違反報告書
    適性診断・健康診断結果
    記録があるだけでなく、実際に活用されているかを確認されます。

    ⑫特定運転者(初任・高齢・事故惹起)への特別指導はあるか

    特定運転者:3種
    初任運転者(新人):運転経験が浅く、事故リスクが高い
    高齢運転者:年齢や健康状態に応じて事故リスクが上がる
    事故惹起者:過去に事故・違反を起こした運転者

    特別指導の目的:
    1.安全運転の徹底 
    2.違反・事故再発防止 
    3.健康・能力に応じた運行管理

    指導・管理の具体例
    初任運転者
    ・安全運転講習の受講
    ・先輩運転者による同行指導(OJT)
    ・運行日報・運行記録計の頻繁な確認
    ・休憩・勤務時間の細かい管理

    高齢運転者
    ・適性診断や健康診断の確認
    ・長時間運転や夜間運行の制限
    ・定期的な安全運転教育・注意喚起

    事故惹起者
    ・過去事故・違反内容の分析
    ・個別指導計画の策定
    ・運転行動改善のチェックリスト作成
    ・再発防止のための重点監督

    確認帳票類:個別指導計画書、指導記録簿(日時・内容・指導者・対象者)、適性診断・健康診断結果、運転日報や運行記録計との連動記録、事故・違反履歴

    ⑬特定運転者に適性診断を受けさせているか

    適性診断の目的:
    適性診断(運転者適性診断)は、運転者の心理・認知・行動特性を把握し、安全運行に反映するための検査です。

    主な目的:
    事故防止、注意力や判断力の弱点を把握、個別指導・教育
    認知特性に応じた運転指導、健康・能力管理
    高齢者や過去事故歴者のリスク評価 、法令遵守
    改善基準告示や道路運送法のガイドラインに準拠

    対象者:
    初任運転者(新人):免許取得後すぐ、または入社時に受診
    高齢運転者:年齢に応じて定期的に受診(会社規程に基づく)
    事故惹起者:過去に事故や重大違反を起こした運転者

    診断の内容:
    心理検査:注意力、危険認知、性格特性など
    認知機能検査:判断力、反応速度、空間認知力
    運転行動評価:過去の運転履歴や傾向分析

    確認帳票類:
    適性診断実施記録(日時・実施者・対象者・結果)
    診断結果の評価・活用記録(指導計画や教育への反映)

  • 区分4 車両管理等

    ①整備管理規程が定められているか

    整備管理規程の目的:整備管理規程は、事業用車両の安全運行を確保するための社内
    主な目的:安全運行の確保 、故障や不具合による事故防止 、法令遵守
    道路運送車両法・道路運送法・整備管理義務の遵守
    整備作業の標準化
    日常点検、定期点検、修理の方法や責任者を明確化
    記録・保存の明確化
    点検・整備記録の保存方法や期間を規程化
    規程に含めるべき内容(一般例)
    対象車両:事業用車両全般(トラック・ダンプ・軽貨物など)
    整備管理者:選任方法・権限・責任
    日常点検:点検内容、実施者、頻度、報告方法
    定期点検・法定点検:点検基準・周期・記録保存方法
    整備作業:内製・外注の方法・記録・責任者
    記録・保存:点検・整備記録の保存期間(通常3年)
    緊急対応:故障や事故時の対応手順
    教育・研修:整備管理者・整備士への教育・研修体制

    ②整備管理者が選任・届出されているか

    整備管理者とは道路運送法に基づき、事業用自動車の整備管理を統括する責任者。
    主な役割:日常点検・定期点検の指示・確認
    整備・修理の監督
    整備記録の作成・保存
    安全運行に関する改善・指導
    運行管理者が運行管理の責任者であるのに対し、整備管理者は車両の安全管理責任者です。
    選任の要件:法令上、整備管理者は 必要な知識・経験を有する者。
    届出の義務:道路運送法に基づき、選任後 国土交通省または地方運輸局に届出が必要
    届出内容:氏名、住所、経歴や資格、選任日、変更時(交代・退任)も速やかに届出
    確認帳票類
    整備管理者選任届出書の写し
    就任証明や資格・研修修了証
    整備管理規程との連動
    日常点検・定期点検の指示が整備管理者により行われているかが確認されます。

    ③整備管理者に研修を受けさせているか

    整備管理者研修(一般研修)
    対象:選任されている整備管理者
    受講頻度:2年に1回以上(原則)
    巡回指導では「2年以内かどうか」が基準になります。
    確認帳票類
    整備管理者研修修了証(原本または写し)
    整備管理者選任届出書
    「受けているか」より「証明できるか」が重要です。

    ④日常点検基準に基づいた点検が適正に行われているか

    「点検しているか」ではなく「“基準どおり”に、毎日、実施・記録・是正しているか」
    運転者任せにしていないか
    異常時に走らせていないか
    記録が形骸化していないか
    法令と日常点検基準(必須知識)
    日常点検の実施者
    原則:運転者
    責任:整備管理者
    日常点検の主な点検項目(事業用トラック)
    車両の外観・足回り
    タイヤの空気圧・亀裂・溝
    ナットの緩み
    灯火類(ヘッド・ウインカー・ブレーキ)
    制動・操縦装置
    ブレーキの効き
    ハンドルの遊び
    エンジン・装置類
    エンジンオイル
    冷却水
    ベルト類
    荷台・架装部分の異常
    ミラー・警音器
    「目視+作動確認」が基本
    触って・動かして確認が必要です。
    確認帳票類
    日常点検記録簿
    運転日報
    点呼記録簿
    整備管理規程
    不具合是正記録

    ⑤定期点検基準に基づく整備・点検記録は保存されているか

    車検を通しているかではなく、法定・定期点検を、基準どおり実施し、その“証拠”を継続して保存しているか。

    国土交通省告示(定期点検整備基準)
    定期点検の区分(事業用トラック)
    3か月点検:事業用自動車の定期点検、3か月ごと
    12か月点検:年次点検、1年ごと
    車検(継続検査):保安基準適合確認、1年ごと(事業用)
    車検=定期点検ではありません
    保存すべき整備・点検記録
    3か月点検記録簿
    12か月点検記録簿
    車検整備記録(整備記録簿)
    保存期間:最低3年間保存
    車両ごとに継続管理が必要

  • 区分5 労働基準法等

    ①就業規則が制定・届出されているか

    [就業規則があるかではなく法定事項を満たした就業規則を適正に届出し、現場で運用しているか」
    義務が生じる事業者:常時10人以上の労働者を使用する場合
    パート・アルバイト含む
    10人未満でも制定していると評価は上がります。

    確認帳票類:就業規則(最新版)、労働基準監督署の受理印(届出済)
    36協定、勤怠管理資料

    ②36協定が締結・届出されているか

    36協定とは法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて働かせるための労使協定
    36協定がなければ残業・休日労働は一切不可です。

    確認帳票類:36協定書(労使双方署名)
    労働基準監督署の受理印:有効期間内であること   
    就業規則、勤怠管理記録、運転日報

    運送業特有の重要ポイント(2024年問題)
    トラック運転者の上限(原則)
    時間外労働:年960時間まで
    月平均80時間以内
    複数月平均80時間以内
    ※特別条項付きでも960時間は絶対上限

    ⚠特別条項付き36協定
    繁忙期に上限を超える場合に必要
    ただし年960時間は超えられない

    ③労働時間・休日労働に違法性はないか

    「36協定があるかではなく実際の労働時間・休日労働が法定基準・協定上限を超えていないか」
    労働時間・休日の法定基準(必須)
    法定労働時間:1日8時間、週40時間 
    法定休日:週1日以上(または4週4日)
    時間外・休日労働:36協定がない→一切不可
    36協定があっても→上限あり

    トラック運送業特有の基準(超重要)
    時間外労働の上限(2024年以降)
    年960時間(絶対上限)
    月45時間超は原則年6回まで
    月100時間未満
    複数月平均80時間以内

    拘束時間・休息期間(改善基準告示)
    1日の拘束時間:原則13時間以内  最大15時間(回数制限あり)
    1日の休息期間:継続8時間以上
    確認帳票類:勤怠管理記録:運転日報:タコグラフ・デジタコ:36協定:就業規則
    どれか1つでも不一致があると即指摘

    ④必要な健康診断を実施し、記録・保存されているか

    必要な健康診断の種類
    雇入時健康診断:入社時(運転前)
    定期健康診断:年1回以上
    特定業務従事者健康診断(該当者):深夜業が常態の運転者など6か月に1回
    適正診断・二次検査:高血圧・心疾患等の所見がある場合医師の意見聴取が必須

    確認帳票類
    健康診断結果票(個人別)、健康診断実施一覧表、医師の意見書
    就業上の措置記録、勤務制限・配置転換記録

    記録保存期間(重要)
    雇入時・定期健診:5年間
    特定業務健診:5年間

  • 区分6 法定福利費

    ①労働保険・雇用保険に加入しているか

    労働保険とは労災保険+雇用保険の総称

    労災保険:労働者を1人でも雇えば全員対象
    雇用形態・労働時間不問
    運転者は全員必須

    雇用保険:加入義務(原則)週20時間以上勤務、31日以上の雇用見込み、学生でないパート・アルバイトでも該当すれば加入必須。

    確認帳票類:労働保険概算・確定保険料申告書、雇用保険適用事業所設置届
    雇用保険被保険者資格取得届、被保険者名簿
    賃金台帳、出勤簿、雇用契約書

    ②健康保険・厚生年金保険に加入しているか

    健康保険・厚生年金保険
    強制適用事業所:法人(株式会社・有限会社等)
    常時5人以上の従業員を使用する個人事業所(原則)
    対象事業所は必ず加入義務あり

    被保険者となる労働者
    週の所定労働時間・日数が正社員の3/4以上
    短時間労働者(拡大適用)
    従業員数51人以上(段階適用)
    週20時間以上
    月額賃金8.8万円以上
    2か月超雇用見込み
    学生でない

    確認帳票類:健康保険・厚生年金保険、適用事業所関係書類
    被保険者資格取得届・喪失届、被保険者名簿
    標準報酬月額決定通知書
    賃金台帳、雇用契約書、労働時間記録

  • 区分7 運輸安全マネジメント

    ①運転安全マネジメントの実施が適正か

    運転安全マネジメントとは事故を起きてから対処するのではなく、起きない仕組みを継続的に回す経営管理です。
    「制度を知っているか」ではなく「小規模事業者レベルでも実践しているか」が重要です。

    重要ポイント
    ①経営トップの安全方針
    社長名で明文化
    「安全最優先」が明確
    運転安全方針  社内掲示・配布資料

    ②安全目標の設定
    抽象論NG
    数値目標が望ましい

    ③実施計画(PDCA)
    教育・点呼・指導
    適性診断・健康管理
    ヒヤリハット活用

    ④振り返り・評価
    事故分析
    目標達成度評価

    ⑤改善・見直し
    規程改定
    指導方法の変更